2021年プロ野球「外国人枠」と「出場できる助っ人」の人数を解説~阪神ロハスは出場できるのか?

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日本の2021年プロ野球(NPB)の外国人枠(がいこくじんわく)、助っ人として来日した外国人選手の試合出場は、どのようになっているのか、少し解説してみたいと存じます。




外国人選手出場登録

2019年まで 1軍の外国人枠は最大4人で、投手と野手どちらも最大3人まで。
<注釈> すなわち、4人全員を投手または野手にはできない。




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2020年、特別ルールで、1軍の外国人枠が5人に拡大され、投手、野手最大4人までの登録が認められた。
(例) 最大で「投手1野手4」「投手4野手1」だが、その登録を行ったチームは「以降5人の登録を行う場合、それ以外の人数の投手、野手の組み合わせは認めない」との特記事項があった。

2021年、特別ルールでは、1軍の外国人枠は5人で、上記(2019年)の特記事項が廃止された。
(例)シーズン中に「投手4、野手1」の登録を行った場合も、その後「投手2、野手3」などへの変更が可能
ベンチ入りは、5人登録時も従来通り「最大4人」で、投手と野手どちらも最大3人まで。
<注釈> 外国人の1軍登録は5人可能だが、試合に出れるのは4人までとなる。(4人はスタメンでも良いし、代打や継投の投手としてでも良い)

阪神タイガースの場合

2021年の阪神タイガースの例で見ますと、下記のとおりです。
執筆している2021年4月26日の段階で、阪神の外国人は8名いますが、1軍登録外国人選手は、下記の5名です。

野手 : マルテ、サンズ
投手 : スアレス、ガンケル、エドワーズ

1軍に登録できる最大の5名の陣構えとなっています。
ただし、ベンチ入りは4名(試合に出れるのは4名)までのため、先発ガンケルが投げる日は、エドワーズが外れると言う感じです。

この外国人メンバーに対して、新外国人のロハス、アルカンタラや、ロッテから移籍したチェンと、阪神タイガースの外国人は合計8名います。




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1度、出場登録を抹消されると、その日から1軍の公式戦には出場できなくなり、10日間は再登録ができません(野球規約84条)
<注釈> 1軍の最大登録選手数は28名だが、2021年は特例で最大31名まで (ベンチ入りは特例で26名まで)

ただし、感染疑いや濃厚接触などでの抹消時に適用される「特例2021」では、復帰可能になれば、本来の10日間を待たずに1軍再登録できる。(救済処置)
※特例適用で抹消された選手と、入れ替えで登録される代替選手は、その後に登録を外れた場合でも、どの選手とも日数の制約なしに、1軍と2軍の入れ替え可能。

以上のようなことから、阪神タイガースの場合、ロハス・ジュニアが、出場するためには、エドワーズと入れ替えするのが、ベストです。
ただし、ロハスの守備本職は、レフトのため、サンズの守備位置と、被ります。
外野の外国人を、レフトとライトにと両翼に配置は可能ですが、そうなると、佐藤輝のスタメン出場が出来なくなります。
執筆時点での現状として、ルーキー・佐藤輝明選手は、打点15と、セ・リーグでも5位の打点成績(1位サンズ20打点、2位大山19打点)のため、6番は、外せません。

また、ガンケルが先発の日には、野手の外国人は2人までのベンチ入りとなります。
これは、野手の外国人を、少し「休ませる」のにも、うまく使えますが、その分、打撃力は、低下します。
パ・リーグとの交流戦では、パリーグの球場のみDHが使えますので、ロハスなり、サンズなりを、DHにすることは、可能です。
<注釈> 2021年の日本生命セ・パ交流戦は、5月25日~6月13日の間




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スアレスは、1軍固定ですので、外せません。
しかし、外国人投手で、先発が期待できる、アルカンタラ、ガンケル、チェンは、状態がよければ、3人でローテーションを組んでも面白いです。
アルカンタラが投げたら2軍に落として、ガンケルを上げて先発。
そしてガンケルを落として、チェンを上げる。
このように、3人を外国人の先発ローテーションに入れるのであれば、中5日で回さなくても、中3日くらいでも可能です。
全く先発が必要なく、外国人野手が2人のときには、一時的に、エドワーズを上げたりしていても、良いでしょう。

と言う事で、現状として、ロハスやアルカンタラが、出場できる機会は、かなり厳しいと言えます。
しかし、ロハスの推定年俸は約2億6000万円で、アルカンタラは約2億1000万円です。

サンズ、約1億5500万円
マルテ、約6830万円
ロハス、約2億6000万円
アルカンタラ、約2億1000万円
スアレス、約2億6000万円 (2年契約)
ガンケル、約7700万円
エドワーズ、約7350万円
チェン、約2億700万円

これだけの外国人を揃えていると言うのは、球団も、優勝へ本腰と言えるのですが、サンズ・マルテ・スアレス・ガンケルと、好調なため、矢野監督としては、頭が痛い「嬉しい悩み」と言えます。

大山選手登録抹消によって

<追記> 2021年5月6日、阪神タイガースの大山選手が登録抹消となり、最低10日間は1軍登録ができなくなりました。
この場合、2軍から選手を上げる公算が高くなりますが、佐藤輝選手が、サードを守ると、ライトが空きますので、外野を守れる選手を1軍に上げると考えられます。
その場合、いよいよ、ロハス選手を1軍登録することもあり得ます。
ただし、外国人は、1試合で4名までしかベンチに入れません。
中継ぎで結果も出していた、エドワーズは、当面、1軍には上げられないでしょう。
スアレス・サンズ・マルテ・チェン(ガンケル)・ロハスと、5人のうち、誰をベンチに入れるのか?
スアレスは外せません。
先発をチェン・ガンケルなど外国人が投げる日には、野手の外人は2名しか出場できません。
このように、チェンとガンケルが投げる日は、野手の外国人は2名。
チェンとガンケルが投げない日は、野手の外国人は3名にできます。




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また、チェンが投げたら抹消して、次のローテーションではガンケルにして、中約10日間で、チェンとガンケルのローテと言うのも可能は可能です。
もちろん、アメカンタラの先発3人で、外国人ローテを組むこともできます。
この場合、先発投手の外国人が投げたら、翌日に登録抹消して、一時的にエドワーズを上げて、次にまた先発外国人が投げる際に、エドワーズを抹消すると言う事も可能になってきます。
とても贅沢な起用法ですが、登板当日の調子によるので、勝てるかどうかは、また話が異なり、難しいところですが・・。

大山選手の登録抹消によって、外野のポストが1人分、空いたのですが、どのように起用するかは、打撃コーチ・監督の考え次第と言う事になります。
なお、大山選手がいない間は、佐藤輝が4番サードになると考えられます。
そして、佐藤輝が期待以上の活躍をした場合には、大山選手が復帰しても、佐藤輝が引き続き4番に座る可能性が高くになります。
3番右、4番左、5番右、と言う右左の組み合わせは、良いですからね。
大山選手が4番のときのクリーンナップは、右・右・右と、バランスは、よくありませんでした。
それでも、セ・リーグ1位でして、結果は十分に出ていましたので、ぜんぜんOKですが・・。

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