南沙諸島(南シナ海)の中国人工島基地は「3つ」もある

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中国が南シナ海の南沙諸島に築いている人工島で、実際に海軍や空軍基地として運用可能な基地施設は、低潮時にのみ海面上に現れる低潮高地の浅瀬を埋め立てて施設を建設したものです。
主に軍事施設として有効なのは、下記でご紹介する4つの人工島になります。
恥ずかしながら、小生は1つの島を作ったものと思い込んでいましたが、4つもありました。(うち、南沙諸島の範囲では3つ)
ただし、南シナ海・南沙諸島(スプラトリー諸島)に中国が造った人工島は、全部で7島になるとのことです。
紛争・戦争となった場合には、中継基地として重要な西沙諸島も含めて、基地機能などをご紹介してみます。




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本来であれば、基地があることを認めてしまうと、完全に中国のものであると認めることになりますが、この記事では軍事機能に触れるため、便宜上の理由から、やむを得ず基地としてご紹介すること、お許し願います。




ファイアリー・クロス礁

ファイアリー・クロス礁(ファイアリー・クロスしょう)、中国名は永暑礁で、チュータップ岩礁とも言う、南沙諸島最大の人工島となります。
正式な呼び名はつけていないようですが、ファイアリー・クロス基地としても良いでしょう。

建設開始 2014年8月から
陸上面積 2.74 km2
約3110m
軍港施設は、海軍艦船・タンカーなどが接岸できる大規模なもの
南沙区の行政庁舎・住居施設・病院・海洋観測センター・航空機格納庫(24)・長距離地対空ミサイル・電波妨害装置などがある

下記はTwitterにある情報を、正式な方法で共有表示したものです。

スビ礁

スビ礁(すび-しょう)は、中国名では渚碧礁。
もともとベトナムが支配していましたが、、1988年、スプラトリー諸島海戦(赤瓜礁海戦)にて、中国人民解放軍海軍がベトナム軍に勝利し、奪った暗礁となります。
スピ基地と呼んでよいでしょう。

<スプラトリー諸島海戦の被害>

中国海軍フリゲート3隻、502 南充(江南型)、556 湘潭(江滬型)、531 鷹潭(江東型)、負傷1名。
ベトナム海軍3隻、HQ-505 Quy Nhon 戦車揚陸艦(大破)、HQ-604 輸送船(沈没)、HQ-605 輸送船(沈没)、戦死74名。
中国は、ジョンソン南礁(赤瓜礁)のほか、ファイアリー・クロス礁(永暑礁)、クアテロン礁(華陽礁)、ヒューズ礁(東門礁)、ガベン礁(南薫礁)、スビ礁(渚碧礁)といった岩礁または珊瑚礁を手に入れた。

建設開始 2014年7月から
滑走路 3000m級
航空機格納庫(24)、長距離地対空ミサイル

ミスチーフ礁

ミスチーフ礁(ミスチーフ-しょう)
美济礁

建設開始 2015年初頭から
滑走路 3000m級1本
海軍基地の港湾施設、航空機格納庫(24)、長距離地対空ミサイル、電波妨害装置

下記は南沙諸島の人口島の位置が分かる地図です。

ウッディー島

人工島ではなく、西沙諸島(パラセル諸島)最大の島になるフーラム島で、中国が埋め立てを行った。
※南沙諸島ではありません。
西沙諸島の領有権をめぐり、1974年に南ベトナムと「西沙諸島の戦い」にて勝利した中国が、西沙諸島全体を実効支配しています。
※ちなみに、1939年~1945年には、日本が占拠していました。

滑走路 3000m級1本

西沙区の庁舎・幼稚園・小学校・映画館など。
航空機格納庫
長距離地対空ミサイルHQ-9




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滑走路の長さですが、参考として成田空港は4000mと2500m、羽田空港は3000m、3360m、2500m、2500m、日本の首都防衛・百里基地で2700mが2本です。
そのため、中国が、南沙諸島海域に建設した人工島で、滑走路を持つところは、戦闘機・輸送機・爆撃機など、充分に離発着できる機能を有しています。